毎年11月の第4月曜日に、スイスの首都ベルンでタマネギ市が開催されます。ベルン旧市街とベルン駅の間にある連邦議事堂前のブンデス広場が会場です。ベルンの近隣農家たちが、ひもでつないだタマネギをぶら下げ、野菜やナッツなどを販売する屋台が並ぶ、大規模な季節市です。秋から冬に向かうベルンの風物詩です。
この市は、1405年のベルンの大火の際、救援を手伝ってくれたお礼に、近隣の農民に農作物を売る権利を与えたことに由来し、最初の市場は1439年に開かれたといいます。19世紀の半ばから、この時期にフリブール州の農家が冬に備えて山のようなタマネギをヒモでつないで販売したことにはじまり、今では、周辺の農家から運ばれる約50トンのタマネギや陶器の鍋やパンなどの市場を数千人が訪れるベルン名物の祭りとなっています。
公式には朝6時スタートですが、地元の人は4時からタマネギを並べます。旧市街の広場で、暖かいグリュー・ヴァインGlühwein(シナモンなどのスパイスやフルーツで煮込んだホットワイン)でも飲みながら、600年という長い伝統のタマネギ市をのぞいてみてはいかがでしょうか。
開催日:2018年11月26日