ドイツ、フランスと国境を接するバーゼルは、スイス最古の大学がつくられた中世の時代から学芸や文化の中心地として発展してきた古都です。旧市街を中心に毎週広場で開かれる市場のほか、華やかなクリスマスマーケットなどの特別市も数多く開催されています。12月に始まるクリスマスマーケットの前におこなわれるのが「バーズラー・ヘルプストメッセ Basler Herbstmesse(バーゼル・オータムフェアー)」。ヨーロッパ各地で11月11日の「聖マルティヌスの日(独語:ザンクト・マルティンスターク Sankt Martinstag)」を中心に開かれる秋祭り(収穫祭)のひとつで、古くから、冬に備えてさまざまなものを買う人々でにぎわいます。食べ物や衣類、工芸品など多彩な露店が立ち並ぶマーケットとあわせて、観覧車やメリーゴーランド、見世物小屋などが特設される縁日のようなものです。
この「バーゼル・オータムフェアー」の歴史は古く、1471年7月11日にレーゲンスブルクでの帝国議会にて、皇帝フリードリヒ3世より当時のバーゼル市長ハンゼン・フォン・ベレンフェルスに、恒久的にフェア(特別市)を開く権利が与えられたという、秋の特別市としてはスイス最古のものです。
今年の「バーゼル・オータムフェアー」は10月26日の土曜日にスタート。長い伝統にならって「マルティン教会 Martinskirche」の鐘の音が12時に鳴り響き、始まりの時を告げます。ペーターズ広場を中心に、バールフュッサー広場、ミュンスター広場、クララ広場などで2週間後の日曜まで開催されます。歴史的な街並を楽しみながら、昼間のマーケットを楽しむのもよいですが、観覧車やメリーゴーランドなどがライトアップして美しい夜のマーケットがおすすめ。場所にもよりますが、週末は夜23時までオープンしています。
開催日:2019年10月26日(土曜日)~11月10日(日曜日)
会場:バーゼル旧市街
ペーターズ広場 Petersplatz
バールフュッサー広場Barfüsserplatz
ミュンスター広場Münsterplatz
クララ広場Claraplatz