一般社団法人日本旅行作家協会は、創立会長の故・斎藤茂太氏の功績をたたえ、その志を引き継ぐために、旅にかかわる優れた著作を表彰する「斎藤茂太賞」を創設しました。
第三回の今年は、2017年に出版された紀行・旅行記、旅に関するエッセイ及びノンフィクション作品の中から、お笑いコンビ「オードリー」の若林正恭著「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」が選ばれ、7月26日に授賞式が行われました。
この作品は、忙しいスケジュールの中で確保した5日間の休みを利用して3泊5日のキューバ旅行に出かけた著者が、旅の様子や感じたことを綴った紀行文です。審査員の椎名誠氏は、「旅の途中で様々な思索をします。それがまた、旅の原点的な魅力と読者に対する感動を与えてくれました。旅の原点にさかのぼるような佳作だと思います」と評しています。キューバを旅し、見聞きしたことから日本で感じていたことを内省する様子が描かれています。
キューバに行ったことのある方は、若林正恭がどこで何を感じたかを自分の体験と比べてみると面白いかもしれません。これからキューバに行こうという方には、旅のアドバイスとしても読め、まだ見ぬキューバに思いをはせる最良の素材です。