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コンシェルジュブログ

コンシェルジュ : 川西 哲史
【2007年1月15日[Mon]】

ケープトレビュレーションへ ~ポートダグラスへの道~

ケアンズから約1時間半北へ車を走らせると、ポートダグラスという町に到着する。
ポートダグラスまでの道沿いには、いくつかのビーチリゾートが点在し、
トリニティビーチ、ケワラビーチパームコーブエリスビーチなどがポピュラーだ。

道中、エリスビーチからポートダグラスまでの30分程の道のりは素晴らしい。
ところどころ断崖を走ることになり、そこから眺める南太平洋は絶景である。
ただ、恐ろしいのは道路のほとんどがワインディングロードになっているうえ、
2車線でもあり比較的スピードが出せてしまうことで、事故を多発させている。
それに、ケアンズからポートダグラスまでの走行時間を競っている若者達もおり、
見通しの悪いカーブを越える瞬間は、奇跡を信じるしか無いだろう。
ここだけの話だが、日本の旅行会社の現地ドライバーにも、そういう輩が多い。
もちろんお客さんを乗せていない時に限っての話しだが。。。

数年前、私の同僚が上司の乗る車の後ろを走っていた時、上司の車のバックミラー
から突然姿を消したと思ったら、崖に転落してしまっていた。
幸い、この断崖は、絶壁ではなく、所々木が生えた崖になっていたので、ユーカリ
の幹に車体が引っかかり、事なきを得たが、当時の現場は大パニックだった。
スピードの出しすぎでカーブを曲がりきれず、本人は死んだと思ったらしい。

この事故は、当時ケアンズの旅行関連会社の間ではとても有名になったが、
今は、当時を知る人々の間だけでの伝説である。あの時はよく助かったな~、と。
彼は、ガイドやドライバーにこの道の安全運転を説いてまわる役目だったので、
ケアンズを転勤になるまでは、何ともバツが悪かったそうだ。

彼は、後に「フロントガラスの枠に納まりきらないサウスパシフィックの風景は、
死という状況に直面すること無くしては見る事のできない素晴らしい絵柄なんだ、
と、その最後の瞬間を幸せだと思えるように努力した」と語っている。
私はこの冷静さに驚いたものだった。

このような、危険ではあるが、壮大な南太平洋の風景を見ながらのドライブが、
ポートダグラスまでの旅の大きな魅力であることには間違いない。
途中、レックスというルックアウトがある。
車を止めて小休止がてら景色を堪能でき、夜は夜で、満天の星空が眺められる。

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