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コンシェルジュブログ

コンシェルジュ : 小宮 俊一
【2008年5月10日[Sat]】 海外

Mu10 エジプト最大の彫刻 アブ・シンベル

我々夫婦はピラミッド遺跡を研修した翌日、早朝にカイロを出発アスワンを経由し、アブシンベル空港に向かいました。エジプト航空の国内線はB737で、当然エコノミークラスのため、ピッチが狭く、長い足を縮めて乗っていました。国際線では、眠れない厳しい状況でしたが、国内線も引き続き、難行苦行の連続でした。

アスワンを飛び立つと間もなく眼下に、ナセル湖が広がってきました。いよいよアブシンベル神殿の表玄関アブシンベル空港に向かって降下しました。空港からバスに乗り、10分、そこは灼熱の太陽にさらされた永遠の神殿でした。大きなラメセス2世が4体も湖の南を睨んで座っています。ガイドのムスタファさんの説明によると、何でも南からの蛮族をにらみつけ、ここから北はエジプトだから、人っ子一人も通さないぞ!と睨んでいるのだそうです。

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ナイル川の西岸の山腹に刻まれたこの遺跡は、実はナセル湖のできる前には少し南の谷の下にあったのだそうです。ナセル湖の水没から逃れるためにユネスコ世界遺産がプロジェクトを組み、莫大な資金をかけて、現在の高台の地点に移築したというわけです。

アブシンベルに行くには通常、我々夫婦のように、空路でアスワンから入るルートと、その他には陸路を延々5時間も掛けて4WDで走ってくる方法もあるのですが、・・・炎天下に砂漠の中を走っている自分を想像しただけでもウンザリしてしまいます。

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そんなこんなで、ようやくアブシンベル神殿のラメセス2世像を間近で見上げているわけですが、まあ、その大きいこと、エジプト最大の彫刻だそうです。エジプトの遺跡はピラミッドを初め何もかも大きいので、見上げているだけで、暑さと疲労で、喉が乾いてくるような気がします。

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そのあと、ラメセス2世の王妃ネフェルタリに敬意を表し作られたというハトホル神殿を見に行きました。神殿の外は炎熱地獄のようでも、中は涼しいクーラーの利いた宮殿の中のようで快適です。なんとか元気を取り戻し、いよいよ見学の2時間が過ぎました。「集合写真を撮るので、集まってください」と、幹事さんから声がかかりました。

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アブシンベル遺跡に戻る為に急いで、ハトホル神殿から外に出ました。中の快適空間から強い日差しの中にでていくと、目が回りそうです。ガイドのムスタファさんが遠くから、手を振って、おいでおいでとジェスチャーしています。

集合写真を撮り終えた空港までのバスの中で、「すごかったね!」の声があちこちからでました。「来た甲斐があったね」とみんなで頷き合い、「今日も勉強になったね」の言葉に、「またですか」と笑い声が広がりました。

振り返ると、砂漠の中にアブシンベル神殿が浮かんでいます。我々夫婦を含め、研修旅行一行は、新たな感動を胸に、これから飛行機で、アスワンに向かいます。(続)

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