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マウナケアの頂へ ~後編~ by tetsushi
コンシェルジュ : 川西 知子
【2006年5月21日[Sun]】
マウナケアの頂へ ~後編~ by tetsushi
すぐそこに見えているマウナケアの山頂だが、蜃気楼を追いかけるように遠い。
頂までの道のりは砂利で滑りやすく、急ごうものなら瞬間に足元をすくわれてしまう。
三歩進んで「ずるずる」と二歩下がる、という具合だ。
途中から雪が残っていたので、その残雪に踏み固められた足跡をステップにした。
登ることは楽になったが、激しく動いたせいで、軽い酸欠状態になった。
三歩進んで「ハァハァ」と息が上がる、という具合だ。
体力には自信があったが、酸素薄状態がこんなに苦しいものだとは知らなかった。
息を吸うことを意識しなければならないのは初めての体験だ。
ようやく頂上に着くや否や、山頂の数メートルのスペースに倒れこんだ。
体力的には、何千メートルも登山してきたような調子であったが、
振り返って見ると、私が歩いて来た道のりは、ほんのお散歩程度のものだった。
しかし、ずっと下の方に、ここまで来なかった100名近くのツアー客を見た時、
4205mの山頂には8名の欧米人と私達2人しか立っていなかったので、
それなりの達成感はあった。
山頂には小さい櫓が建てられている。
私は、持参したパイナップルをマウナケアの神「ポリアフ」が棲むこの櫓へ供えた。
そして、8名の欧米人達と一緒に、本当のマウナケア山頂でサンセットを拝んだ。
サンセットはとても美しかったが、それにも増して、サンセットに照らされた
マウナケアの姿が雲海にシルエットとなって現れたときには特に感動した。
その後、ツアー客と合流した私は、軽い酸欠状態が続き、ガイドが星空鑑賞会を
催してくれている間は、道路に仰向けになったまま星を眺めて時を過ごした。
酸欠は2000mを降りた辺りから少しずつ回復していった。
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マウナケアの頂へ ~後編~ by tetsushi
頂までの道のりは砂利で滑りやすく、急ごうものなら瞬間に足元をすくわれてしまう。
三歩進んで「ずるずる」と二歩下がる、という具合だ。
途中から雪が残っていたので、その残雪に踏み固められた足跡をステップにした。
登ることは楽になったが、激しく動いたせいで、軽い酸欠状態になった。
三歩進んで「ハァハァ」と息が上がる、という具合だ。
体力には自信があったが、酸素薄状態がこんなに苦しいものだとは知らなかった。
息を吸うことを意識しなければならないのは初めての体験だ。
ようやく頂上に着くや否や、山頂の数メートルのスペースに倒れこんだ。
体力的には、何千メートルも登山してきたような調子であったが、
振り返って見ると、私が歩いて来た道のりは、ほんのお散歩程度のものだった。
しかし、ずっと下の方に、ここまで来なかった100名近くのツアー客を見た時、
4205mの山頂には8名の欧米人と私達2人しか立っていなかったので、
それなりの達成感はあった。
山頂には小さい櫓が建てられている。
私は、持参したパイナップルをマウナケアの神「ポリアフ」が棲むこの櫓へ供えた。
そして、8名の欧米人達と一緒に、本当のマウナケア山頂でサンセットを拝んだ。
サンセットはとても美しかったが、それにも増して、サンセットに照らされた
マウナケアの姿が雲海にシルエットとなって現れたときには特に感動した。
その後、ツアー客と合流した私は、軽い酸欠状態が続き、ガイドが星空鑑賞会を
催してくれている間は、道路に仰向けになったまま星を眺めて時を過ごした。
酸欠は2000mを降りた辺りから少しずつ回復していった。