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マウナケアの頂へ ~中編~ by tetsushi
コンシェルジュ : 川西 知子
【2006年5月17日[Wed]】
マウナケアの頂へ ~中編~ by tetsushi
マウナケアへは、レンタカーかツアーバスで行くことになる。
途中の道サドルロードは、レンタカー会社の保険の対象外区域となっている。
つまり事故多発道路である。
それに3000mの地点から道はオフロードとなり、4WDでないと走行不可能だ。
更にこの最後の1000mのオフロードは急勾配かつ砂利道で、砂塵が激しく舞い、
夜は真っ暗でガードレールはなく、「事故」イコール「死」、ということも考えられる。
私の知り合いはそれでもレンタカーでチャレンジしたが、この砂利道でパンクし、
摂氏0度の中、シャシーに潜り込んでパンクの修理をするはめになった。
そんなことを聞かされている私はもちろんツアーで行くことにした。
ツアーは日本語ガイド付を選んだので、同行者7組は皆日本人だった。
狭くてアップダウンの激しいサドルロードを難なく過ぎる。
これもハワイ島に慣れたドライバーガイドならではの手さばきか。
途中から左手にマウナケアを望み、右手にはマウナロアが見えてくる。
マウナロアも4000m級の山でこちらも山頂付近には雪を湛えている。
サドルロードからマウナロアを背に、いよいよマウナケアへの登山道へ入る。
登山道へ入ると、車を進めるに連れてどんどん高度が上がる。
4000m付近へ一気に上るのではなく、高所に体を慣れさせるという準備もあり、
約3000mにある、オニズカビジターセンターで早めの夕食タイムを取る。
1時間ほど休憩した後、ここから一気に山頂付近まで登った。
◆途中、登山道で見た虹
夕刻前、山頂付近は晴天なのだが、まだ雪が解けること無く残っている。
「山頂に着きましたよー。ここでサンセットを見まーす。」と、
ガイドは慣れているせいか、やたら元気なのだが、私を含めてお客は大人しい。
これは酸素が薄いことと、かなりの寒さで、いささかまいってしまっているからだ。
私も車内では、ガイドと騒いでいたのだが、かなりトーンダウンしてきた。
「寒いのでこれを着て下さい。」
ガイドが防寒着を支給してくれたが、これが宇宙服のようにゴツイ物だった。
ここはハワイだし、この様な寒い所へ来る用意をしていないから、温度差カバーで
これくらいの服が用意されているということは、当然と言えば当然なのである。
それにしても重いし、ブカブカで、しかも臭い。
この臭いのせいか、酸素薄のせいか、少し頭が痛くなってきた。
さて、私はここでサンセットを見るためにツアーに参加したのでは無い。
ここから少し別のところにあるマウナケアの本当の頂へ登りたかったのである。
「すんません。山頂へ登って来ますけど、よろしおまっか?」
「構いませんけど、しんどいですよ~」
「また~、大丈夫でしょ。ボク、元ラガーマンなんで楽勝っすよ。」
私は「皆さんも一緒にどうですか?」と誘ったが、「いや~やめておきます・・・」と、
皆は、寒さでガタガタ震えながら、引きつったような笑顔で首を横に振っていた。
私は「何や、根性ない奴らや」と、寂しさを紛らわすようにつぶやいた。
山頂は、このサンセットのビューポイントから道を挟んでガードレールを越えて、
100mくらい歩き、更に150mほど登った先にある。
見た感じでは楽勝そうであった。
◆マウナケア山頂(4205m)
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マウナケアの頂へ ~中編~ by tetsushi
途中の道サドルロードは、レンタカー会社の保険の対象外区域となっている。
つまり事故多発道路である。
それに3000mの地点から道はオフロードとなり、4WDでないと走行不可能だ。
更にこの最後の1000mのオフロードは急勾配かつ砂利道で、砂塵が激しく舞い、
夜は真っ暗でガードレールはなく、「事故」イコール「死」、ということも考えられる。
私の知り合いはそれでもレンタカーでチャレンジしたが、この砂利道でパンクし、
摂氏0度の中、シャシーに潜り込んでパンクの修理をするはめになった。
そんなことを聞かされている私はもちろんツアーで行くことにした。
ツアーは日本語ガイド付を選んだので、同行者7組は皆日本人だった。
狭くてアップダウンの激しいサドルロードを難なく過ぎる。
これもハワイ島に慣れたドライバーガイドならではの手さばきか。
途中から左手にマウナケアを望み、右手にはマウナロアが見えてくる。
マウナロアも4000m級の山でこちらも山頂付近には雪を湛えている。
サドルロードからマウナロアを背に、いよいよマウナケアへの登山道へ入る。
登山道へ入ると、車を進めるに連れてどんどん高度が上がる。
4000m付近へ一気に上るのではなく、高所に体を慣れさせるという準備もあり、
約3000mにある、オニズカビジターセンターで早めの夕食タイムを取る。
1時間ほど休憩した後、ここから一気に山頂付近まで登った。
◆途中、登山道で見た虹
夕刻前、山頂付近は晴天なのだが、まだ雪が解けること無く残っている。
「山頂に着きましたよー。ここでサンセットを見まーす。」と、
ガイドは慣れているせいか、やたら元気なのだが、私を含めてお客は大人しい。
これは酸素が薄いことと、かなりの寒さで、いささかまいってしまっているからだ。
私も車内では、ガイドと騒いでいたのだが、かなりトーンダウンしてきた。
「寒いのでこれを着て下さい。」
ガイドが防寒着を支給してくれたが、これが宇宙服のようにゴツイ物だった。
ここはハワイだし、この様な寒い所へ来る用意をしていないから、温度差カバーで
これくらいの服が用意されているということは、当然と言えば当然なのである。
それにしても重いし、ブカブカで、しかも臭い。
この臭いのせいか、酸素薄のせいか、少し頭が痛くなってきた。
さて、私はここでサンセットを見るためにツアーに参加したのでは無い。
ここから少し別のところにあるマウナケアの本当の頂へ登りたかったのである。
「すんません。山頂へ登って来ますけど、よろしおまっか?」
「構いませんけど、しんどいですよ~」
「また~、大丈夫でしょ。ボク、元ラガーマンなんで楽勝っすよ。」
私は「皆さんも一緒にどうですか?」と誘ったが、「いや~やめておきます・・・」と、
皆は、寒さでガタガタ震えながら、引きつったような笑顔で首を横に振っていた。
私は「何や、根性ない奴らや」と、寂しさを紛らわすようにつぶやいた。
山頂は、このサンセットのビューポイントから道を挟んでガードレールを越えて、
100mくらい歩き、更に150mほど登った先にある。
見た感じでは楽勝そうであった。
◆マウナケア山頂(4205m)