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Fm5 近代画家の心の故郷 ☆ バルビゾン村
コンシェルジュ : 小宮 俊一
【2011年11月20日[Sun]】
Fm5 近代画家の心の故郷 ☆ バルビゾン村
その日の午後、我々夫婦はパリ市内中心部にある日本人向けMツーリストのオフィスに行き「バルビゾン村とフォンテンブローの森」観光のバスツアーに参加しました。
セオドール・ルソーの家 住所表示の石板
今回は、日帰りのバスツァーなので、パリ郊外のバルビゾン村、フォンテンブローの森と古城めぐりの予定です。
我々数名の日本人客を乗せたミニバスは、時間になると、本日の目的地バルビゾンに向け出発しました。
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最初に到着したのは、バルビゾン村です。この村はパリ郊外のマルヌ県に位置し、19世紀の中頃から印象派や写実派の画家が、農村で絵を描きながらのんびりと暮した場所です。
民宿前の配達バン
バルビゾン村は、フォンテンブローの森、西10kmに隣接しています。この村は、古い石畳の通りや麦畑の田園風景など、のどかで美しい風情が残る小さな村です。
新しい民宿
現代の絵画ファンにも人気のあるルソーやミレーなどの風景画家たちが、その時代に数多く集まり、その後バルビゾン派と称さるようになりました。その日も、昔ながらの平和で、静謐な雰囲気が漂っていました。
瀟洒な小さな集落ではありますが、ここのところ世界中から観光客が訪れるようになり、今日では「画家たちの村バルビゾン」と名乗っています。
最新のホテル
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さて、バルビゾン派は、1830年から1870年頃にかけて、フランスで発生した絵画の一派です。
19世紀になると、産業革命の悪影響により、パリなどの都市部に於いて生活環境の悪化が始まり、画家たちは美しい自然の中で暮らし、自由な創作活動を送ろうとしたようです。
フランソワ・ミレーの家
私は、若いころよりミレーの絵が好きで、印象派やバルビゾン派の絵をよく見て歩きました。特にバルビゾン派の画家たちが何故、パリ郊外の田舎の村に集まり絵を描いていたのかに興味を持ちました。
ミレー家の石板
その背景を調べてみると、19世紀の初めにヨーロッパに産業革命が始まり、それまで大都市のアトリエで描いていた絵画などの芸術分野においては、機械化、都市化による生活環境の悪化に嫌悪し、自然主義の風潮が起こったものと推察されます。
特に、その時代の絵画の対象が、聖書や神話など宗教的、歴史的なテーマの背景として描かれていた風景に対し、野外での自然観察を重視する写実的な絵を描くようになりました。
ミレーのアトリエ
古くからの宗教画から脱皮し、それまで絵画のテーマやモチーフになり得なかったフランス国内の森や渓谷、田園風景などの自然風景を描く風潮が生まれたのです。
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バルビゾン村には過去の古き良き時代を彷彿とさせる木造のセント・カトリーヌ教会など、独特の建築物も数多く残っています。
セント・カトリーヌ教会
19世紀のフランス絵画には、バルビゾン村を始め、南仏やノルマンディー地方などの農村に画家が生活し、旅行で滞在して描いた、自然主義的な風景画や農民画を写実的に描いたものがあります。
村のレストラン
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バルビゾン村のあちこちに木組みの簡易宿屋(イン)を見かけます。
木組みの宿屋
外に出て絵の描けない雨の日には、退屈しのぎに宿屋のドアや食器棚の扉に絵を描いて過ごしたという木組みの家が建ち並ぶ古い街並みです。
木組み宿屋の中庭
我々夫婦はバルビゾン派の画家たちの生活風景や、19世紀ころの歴史をあらためて肌で感じながら、次の散策地のフォンテンブローの森に向かいました。(続)
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Fm5 近代画家の心の故郷 ☆ バルビゾン村
セオドール・ルソーの家 住所表示の石板
今回は、日帰りのバスツァーなので、パリ郊外のバルビゾン村、フォンテンブローの森と古城めぐりの予定です。
我々数名の日本人客を乗せたミニバスは、時間になると、本日の目的地バルビゾンに向け出発しました。
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最初に到着したのは、バルビゾン村です。この村はパリ郊外のマルヌ県に位置し、19世紀の中頃から印象派や写実派の画家が、農村で絵を描きながらのんびりと暮した場所です。
民宿前の配達バン
バルビゾン村は、フォンテンブローの森、西10kmに隣接しています。この村は、古い石畳の通りや麦畑の田園風景など、のどかで美しい風情が残る小さな村です。
現代の絵画ファンにも人気のあるルソーやミレーなどの風景画家たちが、その時代に数多く集まり、その後バルビゾン派と称さるようになりました。その日も、昔ながらの平和で、静謐な雰囲気が漂っていました。
瀟洒な小さな集落ではありますが、ここのところ世界中から観光客が訪れるようになり、今日では「画家たちの村バルビゾン」と名乗っています。
最新のホテル
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さて、バルビゾン派は、1830年から1870年頃にかけて、フランスで発生した絵画の一派です。
19世紀になると、産業革命の悪影響により、パリなどの都市部に於いて生活環境の悪化が始まり、画家たちは美しい自然の中で暮らし、自由な創作活動を送ろうとしたようです。
フランソワ・ミレーの家
私は、若いころよりミレーの絵が好きで、印象派やバルビゾン派の絵をよく見て歩きました。特にバルビゾン派の画家たちが何故、パリ郊外の田舎の村に集まり絵を描いていたのかに興味を持ちました。
その背景を調べてみると、19世紀の初めにヨーロッパに産業革命が始まり、それまで大都市のアトリエで描いていた絵画などの芸術分野においては、機械化、都市化による生活環境の悪化に嫌悪し、自然主義の風潮が起こったものと推察されます。
特に、その時代の絵画の対象が、聖書や神話など宗教的、歴史的なテーマの背景として描かれていた風景に対し、野外での自然観察を重視する写実的な絵を描くようになりました。
ミレーのアトリエ
古くからの宗教画から脱皮し、それまで絵画のテーマやモチーフになり得なかったフランス国内の森や渓谷、田園風景などの自然風景を描く風潮が生まれたのです。
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バルビゾン村には過去の古き良き時代を彷彿とさせる木造のセント・カトリーヌ教会など、独特の建築物も数多く残っています。
セント・カトリーヌ教会
19世紀のフランス絵画には、バルビゾン村を始め、南仏やノルマンディー地方などの農村に画家が生活し、旅行で滞在して描いた、自然主義的な風景画や農民画を写実的に描いたものがあります。
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バルビゾン村のあちこちに木組みの簡易宿屋(イン)を見かけます。
木組みの宿屋
外に出て絵の描けない雨の日には、退屈しのぎに宿屋のドアや食器棚の扉に絵を描いて過ごしたという木組みの家が建ち並ぶ古い街並みです。
木組み宿屋の中庭
我々夫婦はバルビゾン派の画家たちの生活風景や、19世紀ころの歴史をあらためて肌で感じながら、次の散策地のフォンテンブローの森に向かいました。(続)