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ハイジの白パン
コンシェルジュ :
中島 美弥子
【2005年9月1日[Thu]】
ハイジの白パン
全世界で愛読されている名作、 アルプスの少女ハイジ。
私も同様、子供の頃手にした本から、
ハイジの世界に引き込まれ、スイスの大自然での生活に憧れた。
ただどうしても、想像がつかず、理解できなかったのは、
ハイジがペーターのお婆さんのために、クララ宅で出る白パンを集めて
いた事。
今でこそいろいろな種類のパンが日本でも製造販売されているが、
私が子供の頃のパンは、食パンが一般的。
パンは白くて当然、あたりまえと思っていたので、
なぜそんなに白パンにこだわるのかが理解しがたかったのである。
ハイジが故郷スイスから遠く離れ暮らした、クララが住む
ドイツのフランクフルトに居住するようになり、白パンへのこだわりが
理解できるようになった。
白パン以外にも、黒パンと呼ばれるライ麦パンなど、パン屋には
豊富な種類のパンがずらりと並ぶ。
ドイツのパンの種類はとても多く、600種にも及び世界一とも言われている。
昔ながらの職人マイスター制度が、パンの種類にも影響しているのだろう。
大まかにわけると、
形状→*小型の丸いパン * 1斤ごとに販売される大きなパン
原料→*白パン *黒パンライ麦パン
に別れる。
こちらが、ハイジが集めていたブロートヒェン , (スイス、南ドイツでは
ゼンメル)と呼ばれる小麦を原料とした 小型の白いパン。
しっかりと焼き色がつき、案外表面は固いが中は白くフワフワだ。
ハイジが白パンを特別視した気持がやっとわかった。
今でも健康面を考え ドイツ、スイス、オーストリアでは黒パン(ライ麦パン)を主に食べる習慣がある。
そのため、白パンは、健康よりも その軽やかさ、美味しさから、食楽のために
食べるパンにあたり、少し心の贅沢が出来るパンなのである。
執筆された1800年代後半、やはり田舎の人々にとっては、黒パン(ライ麦パン)が主流で、そんな白パンはやはり贅沢品だったのであろう。
そんな優しい柔らかいイメージから、ドイツの朝食には欠かせず、ドイツ宿泊
ホテルでの朝食にはたいていこのパンが用意されている。
横からナイフをいれて2つにわり、そこへハムやチーズ、ジャムなどを
のせる。
おやつがわりに、屋台ではこの白パンにソーセージをはさんでくれたり、
夕食にお客様をもてなす時も、この何種もの小型パンがテーブルに並ぶ。
1つ 約30ー40セント(約40ー50円程度)。
健康指向の強いドイツ人、小麦だけの白パンよりは、黒パンが健康的と考えており、夕食には左のようなライ麦パンが常食、子供のお弁当もこのパンで作ったサンドイッチが一般的。
満腹感がえられ、消化もよく、ハムやチーズにぴったりと良く合う。
表面は固くとも、中はしっとりとしており、噛みしめば噛みしめる程、
深い味わい、酸味がある種も有り。ワインのおつまみにもお勧めである。
ライ麦の量が多い程、色が浅黒くなり、小麦を半分まぜたタイプはくせもなく
口当りがいい。 みかけによらずとっても美味しいのだ。
その他大麦、ケシの実、ごま、ひまわりの種、かぼちゃの種、じゃがいも
などを混ぜたりと、とにかく種類豊富だ。
日本でも健康ブームから玄米が見直されているが、こちらにも三穀、五穀パンも
もちろん揃っている。
ドイツの旅では、是非そんなパンの食べ比べも楽しんで頂きたい。
スイスは、相変わらずハイジの郷として観光国としての人気が高い。
反面、ドイツ、フランクフルトにはハイジの足跡がない。
アルプスが見えるのでは?と登った一番高い教会の塔がどこか知りたくて
以前 市観光局にまじめに聞いた事があるが、失笑された。
「あれは、物語ですから、、架空ですよ!
我々の町では文豪ゲーテが生まれ、生家が残っていますのでそちらを是非!!」
はは?、恐れいる。やっぱり非現実的な事には、あまり感心を示さない
国民性なのだろうか。文豪ゲーテ様より、ハイジの方が観光促進には
絶大効果があると思うのだが、、、
金融街として名高いビジネスの町、そんな事はどうでもいいのかもしれない。
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ハイジの白パン
私も同様、子供の頃手にした本から、
ハイジの世界に引き込まれ、スイスの大自然での生活に憧れた。
ただどうしても、想像がつかず、理解できなかったのは、
ハイジがペーターのお婆さんのために、クララ宅で出る白パンを集めて
いた事。
今でこそいろいろな種類のパンが日本でも製造販売されているが、
私が子供の頃のパンは、食パンが一般的。
パンは白くて当然、あたりまえと思っていたので、
なぜそんなに白パンにこだわるのかが理解しがたかったのである。
ハイジが故郷スイスから遠く離れ暮らした、クララが住む
ドイツのフランクフルトに居住するようになり、白パンへのこだわりが
理解できるようになった。
白パン以外にも、黒パンと呼ばれるライ麦パンなど、パン屋には
豊富な種類のパンがずらりと並ぶ。
ドイツのパンの種類はとても多く、600種にも及び世界一とも言われている。
昔ながらの職人マイスター制度が、パンの種類にも影響しているのだろう。
大まかにわけると、
形状→*小型の丸いパン * 1斤ごとに販売される大きなパン
原料→*白パン *黒パンライ麦パン
に別れる。
こちらが、ハイジが集めていたブロートヒェン , (スイス、南ドイツでは
ゼンメル)と呼ばれる小麦を原料とした 小型の白いパン。
しっかりと焼き色がつき、案外表面は固いが中は白くフワフワだ。
ハイジが白パンを特別視した気持がやっとわかった。
今でも健康面を考え ドイツ、スイス、オーストリアでは黒パン(ライ麦パン)を主に食べる習慣がある。
そのため、白パンは、健康よりも その軽やかさ、美味しさから、食楽のために
食べるパンにあたり、少し心の贅沢が出来るパンなのである。
執筆された1800年代後半、やはり田舎の人々にとっては、黒パン(ライ麦パン)が主流で、そんな白パンはやはり贅沢品だったのであろう。
そんな優しい柔らかいイメージから、ドイツの朝食には欠かせず、ドイツ宿泊
ホテルでの朝食にはたいていこのパンが用意されている。
横からナイフをいれて2つにわり、そこへハムやチーズ、ジャムなどを
のせる。
おやつがわりに、屋台ではこの白パンにソーセージをはさんでくれたり、
夕食にお客様をもてなす時も、この何種もの小型パンがテーブルに並ぶ。
1つ 約30ー40セント(約40ー50円程度)。
健康指向の強いドイツ人、小麦だけの白パンよりは、黒パンが健康的と考えており、夕食には左のようなライ麦パンが常食、子供のお弁当もこのパンで作ったサンドイッチが一般的。
満腹感がえられ、消化もよく、ハムやチーズにぴったりと良く合う。
表面は固くとも、中はしっとりとしており、噛みしめば噛みしめる程、
深い味わい、酸味がある種も有り。ワインのおつまみにもお勧めである。
ライ麦の量が多い程、色が浅黒くなり、小麦を半分まぜたタイプはくせもなく
口当りがいい。 みかけによらずとっても美味しいのだ。
その他大麦、ケシの実、ごま、ひまわりの種、かぼちゃの種、じゃがいも
などを混ぜたりと、とにかく種類豊富だ。
日本でも健康ブームから玄米が見直されているが、こちらにも三穀、五穀パンも
もちろん揃っている。
ドイツの旅では、是非そんなパンの食べ比べも楽しんで頂きたい。
スイスは、相変わらずハイジの郷として観光国としての人気が高い。
反面、ドイツ、フランクフルトにはハイジの足跡がない。
アルプスが見えるのでは?と登った一番高い教会の塔がどこか知りたくて
以前 市観光局にまじめに聞いた事があるが、失笑された。
「あれは、物語ですから、、架空ですよ!
我々の町では文豪ゲーテが生まれ、生家が残っていますのでそちらを是非!!」
はは?、恐れいる。やっぱり非現実的な事には、あまり感心を示さない
国民性なのだろうか。文豪ゲーテ様より、ハイジの方が観光促進には
絶大効果があると思うのだが、、、
金融街として名高いビジネスの町、そんな事はどうでもいいのかもしれない。