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海外旅行保険はほんとに必要?(part2)
コンシェルジュ : 周佐 英徳
【2005年9月5日[Mon]】
海外旅行保険はほんとに必要?(part2)
4日目の朝も熱は38度を少し超えていた。
「これは普通の風邪じゃないな」
ボクはフロントでこの街で一番大きな病院はどこかと尋ねた。
レモンを持ってきてくれた青年は300mほど行ったところにあると教えてくれたが、心配なので一緒について来てくれるという。
ボクは熱が下がるまで入院するつもりだったので、ホテルをチェックアウトして荷物を担いで彼と一緒に病院へ向かった。
病院は2階建てだったが、街の広さから考えるとかなり大きめだ。レモンの彼は受付でなにやら話をして「あとは大丈夫」といって先に帰っていった。ボクは「世話になった」と握手を求めた。
看護婦はベッドが10ほど並ぶ部屋に案内すると、ここに寝るように手で合図した。もちろん英語は通じない。しばらくして若い女医さんが入ってきた。こんな田舎に留学生なんかいるわけないが、彼女の顔つきはあきらかにトルコ人ではない、それに英語もボクよりずっと堪能だった。
ボクは今まで熱がずっと下がらないこと。イスタンブールからのバスの中での症状。インドのデリーからトルコに入ったことなどを彼女に話し、間違いなくマラリアだと思うので検査をして欲しいと伝えた。
「ここでは検査はできません。ここから500mくらい行ったところに検査センターがあるのでそこへ行って検査を受けてください。電話で連絡しておきます。」
「500m....」
この日は朝からかなり暑く、熱がある身体で500mはかなりきつかった。それでもボクは荷物を持って言われるままに検査センターへ向かった。
検査は指先をカッターのようなもので指先を切り、出てきた血をプレパラートに塗りつけるものだった。看護婦は作業が終わると病院に帰って待っていてくださいという。それなら荷物を持ってこなくてよかったのにと、再び500mを病院に向かって歩きだした。このころはまた意識がもうろうとしてて倒れそうだったのを憶えている。
病院で1時間ほど寝ながら検査結果を待った。
「マラリアは陰性です。」
さっきの若い女医は簡単のそうボクに告げた。
「でも熱が下がらないのです。熱が下がるまでここに入院させてください。」
「それはダメです、ここには外国人は入院することができません。とりあえず点滴を打って様子をみましょう。」
冷たい感じではなかったが、彼女はボクにそう言うと看護婦になにやら話をして出て行った。
それからボクは半日ほど点滴を打ったが熱は一向に下がる気配がない。入院ができないなら夜になるとホテルに追い返されるのだろうか?そんなことを心配してるとさっきの女医さんが入ってきた。
「ここから2kmほどいったところに別の病院があります。そこに入院してください」
「2km...」
もうこれは歩ける距離じゃない。ここにおいてもらえないなら仕方ない。ボクは病院の前からタクシーに乗り込んだ。
その病院は「病院」というより「保養所」のようなところで、外来患者みたいな人は誰もいない。ここで出てきた女医さんはとびきり美人だった。ミニにノースリーブ、その上に白衣とかなり色っぽい。彼女はボクにさっさと診察台に寝転んでお尻をだすように指示した。
「お尻に注射しますからね」
言われるままにボクはお尻を出したが、その注射はどんなものだったかわからないが、しばらく歩けないほど強烈な痛みだった。
「あなたはここには入院できません。隣街のカイセリに大学病院があるからそこへ行って入院してください」
彼女はそういって何やらすらすら手紙を書き出した。
「これを向こうの病院に渡せばわかります。」
彼女はそう言ってボクに手紙を渡した。ボクは手紙より彼女の長い脚が気になっていた。
どれくらい走っただろうか。ボクはタクシーの中で眠ってしまって気づかなかったが、目が醒めるともうあたりは真っ暗だった。
病院に着いたのは夜8時ごろ、大学病院というだけあって高層ビル、日本の病院とかわならい概観だ。ボクは受付で例の手紙を渡した。
しばらくすると一人のドクターが下りてきた。30半ばくらいだろうか、トルコ人特有の浅黒い顔をしている。彼は手紙を読むと「ノープロブレム」といって横にあった台車に寝るようにボクに言った。
それからボクは検査室に運ばれて採血を済まし、そのまま10階くらいにある大部屋のベッドに寝かされた。
とても長く辛い一日だった。
翌朝土曜日の朝、それは今でも鮮明に憶えている。
昨日のドクターと看護婦、それに二人の若いドクターが一緒に入ってきた。
「How are you ?」
ドクターは英語があまり得意じゃないようで辞書を携帯している。
「
まだ熱があります。検査でマラリアではないっていわれたのですが、ボクは絶対マラリアだと思います。」
ドクターはしばらくの間黙っていたが、その顔はかなり険しく、他のドクターの顔つきも普通じゃなかった。
「
maybe you die
....」
ドクターは小さな声でそう言った。
「
はぁ?」
ボクはそのドクターの言葉をよく理解できないでいた。
しばらく間をあけて再度ドクターがつぶやいた。
「
meybe die
...」
「
maybe die?ボクが?」
「
meybe.」
ドクターの英語は直訳で実にわかりやすかった。
「
死ぬっていつ!(ふざけやがって!)」
ボクはかなり興奮していて、他の患者がみんな見てるのもかまわず叫んだ。
「
meybe tomorrow
....」
「
tomorrow?(いい加減なこと言いやがって!) Why !」
怒鳴り散らすボクにドクターは一枚の紙をボクに見せた.....To be continued
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海外旅行保険はほんとに必要?(part2)
「これは普通の風邪じゃないな」
ボクはフロントでこの街で一番大きな病院はどこかと尋ねた。
レモンを持ってきてくれた青年は300mほど行ったところにあると教えてくれたが、心配なので一緒について来てくれるという。
ボクは熱が下がるまで入院するつもりだったので、ホテルをチェックアウトして荷物を担いで彼と一緒に病院へ向かった。
病院は2階建てだったが、街の広さから考えるとかなり大きめだ。レモンの彼は受付でなにやら話をして「あとは大丈夫」といって先に帰っていった。ボクは「世話になった」と握手を求めた。
看護婦はベッドが10ほど並ぶ部屋に案内すると、ここに寝るように手で合図した。もちろん英語は通じない。しばらくして若い女医さんが入ってきた。こんな田舎に留学生なんかいるわけないが、彼女の顔つきはあきらかにトルコ人ではない、それに英語もボクよりずっと堪能だった。
ボクは今まで熱がずっと下がらないこと。イスタンブールからのバスの中での症状。インドのデリーからトルコに入ったことなどを彼女に話し、間違いなくマラリアだと思うので検査をして欲しいと伝えた。
「ここでは検査はできません。ここから500mくらい行ったところに検査センターがあるのでそこへ行って検査を受けてください。電話で連絡しておきます。」
「500m....」
この日は朝からかなり暑く、熱がある身体で500mはかなりきつかった。それでもボクは荷物を持って言われるままに検査センターへ向かった。
検査は指先をカッターのようなもので指先を切り、出てきた血をプレパラートに塗りつけるものだった。看護婦は作業が終わると病院に帰って待っていてくださいという。それなら荷物を持ってこなくてよかったのにと、再び500mを病院に向かって歩きだした。このころはまた意識がもうろうとしてて倒れそうだったのを憶えている。
病院で1時間ほど寝ながら検査結果を待った。
「マラリアは陰性です。」
さっきの若い女医は簡単のそうボクに告げた。
「でも熱が下がらないのです。熱が下がるまでここに入院させてください。」
「それはダメです、ここには外国人は入院することができません。とりあえず点滴を打って様子をみましょう。」
冷たい感じではなかったが、彼女はボクにそう言うと看護婦になにやら話をして出て行った。
それからボクは半日ほど点滴を打ったが熱は一向に下がる気配がない。入院ができないなら夜になるとホテルに追い返されるのだろうか?そんなことを心配してるとさっきの女医さんが入ってきた。
「ここから2kmほどいったところに別の病院があります。そこに入院してください」
「2km...」
もうこれは歩ける距離じゃない。ここにおいてもらえないなら仕方ない。ボクは病院の前からタクシーに乗り込んだ。
その病院は「病院」というより「保養所」のようなところで、外来患者みたいな人は誰もいない。ここで出てきた女医さんはとびきり美人だった。ミニにノースリーブ、その上に白衣とかなり色っぽい。彼女はボクにさっさと診察台に寝転んでお尻をだすように指示した。
「お尻に注射しますからね」
言われるままにボクはお尻を出したが、その注射はどんなものだったかわからないが、しばらく歩けないほど強烈な痛みだった。
「あなたはここには入院できません。隣街のカイセリに大学病院があるからそこへ行って入院してください」
彼女はそういって何やらすらすら手紙を書き出した。
「これを向こうの病院に渡せばわかります。」
彼女はそう言ってボクに手紙を渡した。ボクは手紙より彼女の長い脚が気になっていた。
どれくらい走っただろうか。ボクはタクシーの中で眠ってしまって気づかなかったが、目が醒めるともうあたりは真っ暗だった。
病院に着いたのは夜8時ごろ、大学病院というだけあって高層ビル、日本の病院とかわならい概観だ。ボクは受付で例の手紙を渡した。
しばらくすると一人のドクターが下りてきた。30半ばくらいだろうか、トルコ人特有の浅黒い顔をしている。彼は手紙を読むと「ノープロブレム」といって横にあった台車に寝るようにボクに言った。
それからボクは検査室に運ばれて採血を済まし、そのまま10階くらいにある大部屋のベッドに寝かされた。
とても長く辛い一日だった。
翌朝土曜日の朝、それは今でも鮮明に憶えている。
昨日のドクターと看護婦、それに二人の若いドクターが一緒に入ってきた。
「How are you ?」
ドクターは英語があまり得意じゃないようで辞書を携帯している。
「まだ熱があります。検査でマラリアではないっていわれたのですが、ボクは絶対マラリアだと思います。」
ドクターはしばらくの間黙っていたが、その顔はかなり険しく、他のドクターの顔つきも普通じゃなかった。
「maybe you die ....」
ドクターは小さな声でそう言った。
「はぁ?」
ボクはそのドクターの言葉をよく理解できないでいた。
しばらく間をあけて再度ドクターがつぶやいた。
「meybe die...」
「maybe die?ボクが?」
「meybe.」
ドクターの英語は直訳で実にわかりやすかった。
「死ぬっていつ!(ふざけやがって!)」
ボクはかなり興奮していて、他の患者がみんな見てるのもかまわず叫んだ。
「meybe tomorrow....」
「tomorrow?(いい加減なこと言いやがって!) Why !」
怒鳴り散らすボクにドクターは一枚の紙をボクに見せた.....To be continued