アメリカ合衆国との国交回復によって、「カリブ海の真珠」と称されるキューバは、今まで以上に旅行者から注目され、多くの観光客が訪れることが予想されます。
手つかずの自然やレトロな街並みは、今のうちに味わっておいたほうがいいかもしれません。
キューバには、二つの世界自然遺産と、七つの世界文化遺産がありますが、旅行者が最も身近に触れられるのは、首都ハバナの旧市街「オールド・ハバナ」です。
フエルサ要塞をはじめとする4つの城塞、ハバナ大聖堂などと並んで、見逃せないのが、カピトリオ(旧国会議事堂)です。
アメリカ合衆国ワシントンD.C.の連邦議会議事堂を模した建物は、かつてのアメリカの影響力の強さがうかがえます。
1959年の革命前まで大統領官邸として使われていた建物を改装した博物館。
館内にはキューバ革命に関する写真や資料、武器などが展示されていて、革命の様子を知ることができます。
カストロとともに革命を成し遂げたチェ・ゲバラの写真や人形も展示されています。
まずはモヒート。ラムベースでライムとミントが入っているこのカクテルは、ハバナで生まれました。
ヘミングウェイがモヒートを呑むために通った店が「ラ・ボデグイータ・デル・メディオLa Bodeguita del Medio」。
昼間から多くの観光客がつめかけ、店の外まであふれています。
もうひとつがフローズン・ダイキリ。ラム、ライム、砂糖をクラッシュアイスでシェイクしたカクテルで、こちらもキューバ発祥、そしてヘミングウェイに愛されたカクテルであることも同じです。
この有名店は「ラ フロリディータLa Floridita」。
店内にはくつろぐヘミングウェイの銅像があります。
もうひとつ、ハバナ産のラム「ハバナクラブ」と一緒に楽しみたいのが、ハバナのナイトライフの最高峰・キャバレー「トロピカーナTropicana」です。
ラテン・ミュージックとダンスに彩られたゴージャスなショーで、そのレベルの高さはワールドクラスです。
ハバナ新市街は、旧市街から歩くと1時間ほどかかるので、タクシーで行くのがおすすめです。
ゲバラの肖像が描かれた内務省のビルや、高さ109mの星形の塔ホセ・マルティ博物館などがあります。
ホセ・マルティは19世紀末のキューバの革命家であり文学者です。
また、この革命広場数十万人規模の演説の場として使われる広大な広場ですが、観光客の多くがタクシーで訪れるため、駐車場はカラフルなクラシックカーの展示会場のようになります。
サン・フランススコ・デ・パウラの閑静な住宅地にある、ヘミングウェイの住んでいた家が、博物館として公開されています。
ハバナ市内から車で30分ほどのところ。
彼は1928年に初めてキューバを訪れて「誰がために鐘は鳴る」の印税でこのフィンカ・ビヒア邸を購入、亡くなる前年の1960年までここで暮らしました。
暮らしていた家がそのまま保存され、窓の外から眺めるスタイルの博物館です。
「フィンカ・ビヒア」は見晴らしのいい家という意味です。
この博物館とハバナの間の小さな漁村コヒマルは、ヘミングウェイが「老人と海」の舞台に選んだ漁村です。
スペイン統治時代の要塞と、ヘミングウェイの胸像があります。
ハバナから北西140キロ、大西洋に面したキューバ随一のリゾートがバラデロです。
見渡す限りの白砂のビーチが魅力です。
また、このリゾートは、オールインクルーシブタイプのリゾートが多いのも特徴です。
オールインクルーシブは、直訳すると「全て込み」、食事やアクティビティが宿泊料に含まれるので、支払いをする事なく過ごせます。
お財布を持っていくのが面倒なビーチにも身軽に行けるのが便利です。
バラデロには、革命前にアメリカのデュポン社が所有していた邸宅が接収されたマンション・ザナドゥ(Mansion Xanadu)という豪奢な建物があります。
レストランで食事ができます。