誰もが知るイタリアの有名都市を周遊し、ユネスコに登録された素晴らしい世界遺産を観ることはイタリア旅行の大きな魅力です。
しかしながら、オーバーツーリズムの波から離れた場所でリラックスして過ごす旅のカタチも、その独特の醍醐味から人気が高まり、特に近年注目されています。
野外コンサートやナイトシネマ
空の下で音楽を聴きながら、映画を観ながら
夏、イタリアではオペラやコンサートの劇場がクローズし、オープンで開放的な野外オペラ、野外コンサート、ナイトシネマのシーズンを迎えます。
街の広場に特設された舞台や銀幕の下に集い、コンサートや映画を涼やかに楽しめるほか、古代ローマ時代に完成したカラカラ浴場、ヴェローナにある円形闘技場アレーナ・ディ・ヴェローナ、シチリア島で2番目に大きいタオルミーナのギリシア劇場ではスペクタクルな歌劇「トゥーランドット」や「アイーダ」が上演されます。
アルベルゴ・ディフーゾ
アンティークな分散型の宿で
地震や過疎などによって廃村の危機に面した村や集落を復興・再生させることを目的に生まれたイタリアのアルベルゴ・ディフーゾは、「Un po' Casa e un po' Albergo(家のような、ホテルのようなところ)」という表現がぴったり。
何代にもわたって脈々と人が住んでいた家を丁寧に修復し再興されたアルベルゴ・ディフーゾは、溢れる旅人を収容するために建てられたメジャーな都市のマンモスホテルとは真逆のコンセプトで、過去と未来をつないでいます。
21世紀アート
壁画Muralesを眺めながら
壁に描かれたイタリアのストリートアートは「ムラレス」「ムラーレ」と呼ばれ、無法な落書きとは似て非なるもの。色鮮やかでアヴァンギャルドな作品、社会風刺をテーマにした作品などさまざまです。
首都ローマのテスタッチョ地区やトラステヴェレ地区には、ローマ市の象徴で、ロムルスとレムスを育てたといわれる雌オオカミLupaが描かれた壁画や、ローマに縁のある実在のヒーローたちへの愛やオマージュを表した壁画が地元の人々に愛され、保存されています。