【長崎街道の歴史】
長崎街道は「小倉の常盤橋」から「長崎の出島」までの228Kmを25の宿場で結ぶ、西日本の代表的な脇街道です。
江戸時代、参勤交代の主要ルートであったことはもちろん、鎖国を続ける日本が、唯一外国との窓口であった長崎から、ヨーロッパや中国の文化や学問・技術を伝える道として重要な役割を果たしました。
また、吉田松陰、司馬江漢、シーボルト、維新の志士たち、オランダ商館長の江戸参府もこの街道を通り、日本の近代化に大きく貢献した街道です。
歴史をたどり、異国の香りを探しながら、街道歩きを楽しんでみるのはいかがでしょうか。

【宿場巡り】
終点の長崎では、鍛冶の町 の「松原宿」、大名公家など貴人の宿泊所・本陣のある「大村宿」がありました。また諫早市との境の 「鈴田峠」 は当時の景観が残っている箇所として、文化庁の「歴史の道百選」に選ばれています。
長崎と福岡の間にある佐賀県は、長崎街道の宿場25のうち、半数以上の13の宿場がありました。「佐賀宿」は城下町佐賀を代表する歴史的建造物が立ち並び、歴史を感じます。
そして、福岡県にはかつて「筑前六宿」と呼ばれ大変にぎわいをみせていた「黒崎」「木屋瀬」「飯塚」「内野」「山家」「原田」の宿場が。歴史に想いを馳せて宿場巡りも長崎街道の楽しみです。

【シュガーロードの銘菓巡り】　
別名「シュガーロード」と呼ばれる長崎街道。江戸時代、唯一ヨーロッパや中国との窓口だった長崎から「砂糖」とともに「お菓子作りの技法」も取り入れられました。それまでの和菓子と違い「砂糖」をふんだんに使う南蛮菓子の伝来により、長崎街道を中心に独特の食文化が花開きました。そして、今なおその技術と味は受け継がれています。
長崎の「カステラ」や佐賀市の「丸ぼうろ」、北九州市の「金平糖」など、各地に今も息づく銘菓の数々を巡ってみてはいかがでしょうか？