【あんずの花・科野の里】
桜より一足早く北信濃に春の訪れを告げるあんずの花。3月も中旬を過ぎる頃になると、柔らかなピンク色の花が咲き始め、花霞につつまれます。なかでも千曲市の「あんずの里」一帯は、ひと目で多くのあんずの花が見渡せることから「一目(ひとめ)十万本」とうたわれ、緩やかな山の斜面に広がるあんずが満開になるとさらに見事。日本一のあんずの里と称されるのもうなずけます。
歴史をたどれば元禄時代、伊達宗利公の息女・豊姫が、第3代 松代藩主・真田幸道公に輿入れの際に、姫の故郷を懐かしんで持ってきた種が始まりとのこと。花の見頃は3月下旬～4月中旬、姫が愛したあんずを愛でに出かけてみましょう。

【上田城址公園と柳町】
言わずと知れた戦国の武将、真田氏の居城であった上田城。真田昌幸によって築城され、徳川軍との二度にわたる抗戦の舞台となった城も一部を残して朽ちていくことに。その後、時の流れを見つめてきた城跡ですが、再建の願いも強く、平成6年3月、約110年ぶりに上田城跡の本丸に待望の櫓門が復元され、城址公園として多くの観光客や真田氏ファンを迎えることとなりました。そんな上田城を訪れる観光客を最大限おもてなしするため結成されたのが「信州おもてなし武勇隊・幸村と十勇士」真田史や上田の歴史について無料で案内してくれます。出陣？のタイミングがあえば出会えるかも！
柳町は、上田城築城と共につくられた城下町。往時は中山道と日本海を結ぶ北国街道の宿場町としても賑わいました。日本酒や味噌の老舗蔵や信州そば、美味しいパンお菓子にも出会える旧きよき街並みです。

【信越本線と日本海】
高崎と新潟を結ぶJR信越本線、なかでも直江津駅と柏崎駅間は、日本海の広大な海原をのぞむことができる区間として知られています。砂浜の脇を走り、日本海に最も近い駅として知られる青梅川駅を通過、その後トンネルをくぐって高台から日本海を眺める20分ほどの車窓ショーが繰り広げられるのです。
直江津から新潟まで乗り換えなしで運行される[特急しらゆき]へは、昼以降の便に乗り継ぐ行程になりますが、夕刻の便に乗れば感動的な日没に遭遇できるかも･･･。早めの新潟着でも、車ですぐのところに夕日スポットがあるので大丈夫。観光タクシーもご相談ください。