ラスベガスからはインターステート15号線の高速を利用し約2時間半の行程になり、充分日帰りも可能ですが、ザイオンに来たら是非上記のトレッキングコースを体験するために少なくとも1泊以上の滞在がお勧めです。
公園内には唯一ザイオンロッジがあり、その優雅な佇いと、グルメも楽しめるレストランは大変な人気で、予約開始と同時にシーズン中の予約が埋まってしまうほどです。当ロッジの宿泊者は予約確認書を入口で見せる事で夏のシーズン中もマイカーでの入園が可能になります。ザイオンロッジの予約が取れなくてもここの優雅なレストランでの昼食、夕食だけでもご利用下さい。
ザイオンロッジが取れなくても心配ご無用です。公園入口のスプリングデールには何軒かのロッジやホテルが揃っています。
ザイオン国立公園
アメリカの国立公園の中で一番のお勧めと聞かれたら、私は迷わずザイオン国立公園をお勧めします。
グランドキャニオン国立公園、イエローストーン国立公園、ヨセミテ国立公園は日本人にとっては人気、良く知られた3大公園ですがアメリカ人にとっての人気度はザイオン国立公園がNO1となります。
ザイオン国立公園があるユタ州、アリゾナ州にわたる大自然の宝庫グランドサークルは、乾燥気候地帯にありあたりは赤茶けた岩山が中心となります。ところがザイオンにはバージン川の源流となるため緑が豊富で、日本人にはホッと安らぎとなる国立公園です。
ザイオンとは旧約聖書に出てくる言葉で、モルモン教徒は旧約聖書を目指した信仰で、旧約の中に出てくる土地の名前を色んな土地につける習わしがあります。映画マトリックスの中で出てきた聖地もここザイオンから取ったようです。
夏の間園内は自然保護の観点から自家用車の乗り入れは禁止となり、一般旅行者は公園入口の駐車場に止め、園内を巡回する無料のシャトルバスで移動します。ザイオンはヨセミテ国立公園同様周りを岩山に囲まれ、バレー(谷底)から山々を望みます。
シャトルバスで巡るポイントからはいくつかのトレッキングコースがあり、初心者コースから岩壁をロッククライミングしながら登っていく上級者向けのコースまで体力に合わせたトレッキングを楽しむことが出来ます。
バージン川の中を上流にに向って進んでゆくナローズのコースは、夏の時期ひんやり体験も出来るお勧めコースです。シャトルバス終点のテンプル オブ シナワバで下車。しばらくは川沿いの整備された遊歩道を進みます。20分程歩くと遊歩道は無くなり、その先を人々は川に入りながら上流を目指します。仕方なく靴を脱ぎズボンをたくし上げ川に足を入れます。夏とは言え高原を流れる清流はかなり冷たいですが、歩き疲れた足を癒してくれます。両側から迫る山々を仰ぎ見ながら上流に向かいます。深さはあまりありませんが無理をすると体も冷えてきますので、程々のところで引き返します。
普通のトレッキングコースでは味わえない貴重な体験が出来るザイオンならではのトレッキングコースです。