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南米大自然

有名スポットももちろん素晴らしいのですが、まだあまり観光地化が進んでいない小さな町や村を訪れ、大自然とそこに暮らす人々の暮らしを垣間見るのも、南米旅行の楽しみです。
トラベルコンシェルジュ 深山哲夫

エクアドルの年越し

年末年始はエクアドルで迎えました。
エクアドルの年末年始には、面白い習慣がいくつかあり、その一つが「モニゴテ」です。

モニゴテとは、大晦日に燃やすための人型の人形です。
年を越すにあたり、自分で作るなり、店で買うなりして、この人形を事前に用意しておきます。

大晦日、このモニゴテを外へ運び、まずはじめに、みんなで殴ったり踏んづけたりします。
そして、その後に火をつけます。
そのとき、旧年中の忘れてしまいたいことをしたためた紙も、一緒に燃やします。
最後に、燃え上がるモニゴテの上を、助走をつけて勢いよく飛んだりします。
旧年の悪いこととお別れし、幸せな新年を迎えるという意味があるようです。


Año Viejo
Esteban Mendieta Jara 



そして年越しには花火を上げて祝い、
飲んで踊り明かすというのが新年のお決まりです。

モニゴテは、昔は各家庭で古布などで作っていたそうですが、
今では、年末に露店などで売りに出されています。
人気があるのはキャラクターものや、その年の「時の人」で、
政治家はいつも人気があるそうです。
今年の「一番人気」はレニン・モレノ大統領だと
ニュースで報じられていました。

年末にモニゴテを売る露店(キト市内)

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燃やす前のモニゴテは家に飾ったり、車につけたりもします。
車につけるための小さなモニゴテもあり、
日本でも、正月飾りをつけた車を見ることがありますが、あんな感じです。

首都キトでは例年大晦日に、モニゴテのコンテストがあり、
自慢のモニゴテが大通りに展示されます。
残念ながらこの日に体調を崩してしまい、見物が叶わなかったのですが、
もし大晦日にキトにいることがあれば、一見の価値がありそうです。

ちなみにこの習慣はエクアドルだけではなく、
呼び方は違うものの、中南米のいくつかの国であるようです。

日本の厳かな年越しとは全然違いますが、
古い年を忘れ、新しい年の幸せを願う気持ちは、
世界どこでも同じだと感じます。


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