パリの近郊には魅力的な見所がたくさんあります。少し足を延ばして、のんびり日帰り旅行に出かけてみませんか。
パリから列車で1時間半の町プロヴァンは、フランスで最も良い保存状態で中世の建造物が残されている町。
かつてシャンパーニュ伯爵領の首都として栄え、豊かな中世の歴史が残っていることから、2001年にはユネスコの世界遺産に登録されています。
その町並みを活かしたイベントが一年中開催されており、中でも毎年6月に開催される「中世祭り」は、主催者側はもちろん、来場者も中世の衣装で参加する、人気のお祭りです。
13世紀頃の“シャンパーニュの大市”の賑わいが町全体で再現され、本当に中世にタイムスリップしたかのような雰囲気に包まれます。
ゴシック様式は都市部への急速な人口集中を背景に、12世紀後半にパリ周辺の北フランスから始まった建築スタイルです。
中でも “シャルトル・ブルー”と呼ばれる青いステンドグラスが特徴の「シャルトル大聖堂」、フランス最大の規模を誇る「アミアン大聖堂」、歴代フランス王の戴冠式が行われた格式高い「ランス大聖堂」は、それぞれ世界遺産に登録されたゴシック建築の傑作です。
大聖堂周辺には中世の町並みが残っていますので、のんびり散策も楽しめます。
最も初期のゴシック建築はパリのすぐ北、サン=ドニ・バジリカ大聖堂の一部に現存しています。
19世紀後半、モネやルノワールなど印象派画家たちがパリ近郊のセーヌ川沿いやノルマンディの海岸を訪れ、豊かな自然や余暇を楽しむ行楽客を描きました。
それまで絵画はアトリエで描くものとされていましたが、チューブ入り絵の具の登場が、野外で描くことを可能にしました。
光の表現を重視する彼らにとって、北フランス独特の柔らかな光と風景は絶好のモチーフでした。
モネの庭のあるジヴェルニー、ルノワールが舟遊びする人々を描いたシャトゥーなど、印象派画家たちが愛し描いた風景を探しに、セーヌ河畔を訪れてみてはいかがでしょう。