中世の町として知られるプロヴァン(Provins)は、パリ郊外のセーヌ=エ=マルヌ県の都市です。南仏のプロヴァンス(Provence)と間違えられやすいのですが、全く別の地域です。 毎年6月に開催される「中世祭り」は、中世の「シャンパーニュ大市」を再現した大きなイベント。毎年、2日間で約10万人が訪れるフランスでも大変有名なお祭りです。 ◆シャンパーニュ大市 このあたりはモース川、モーゼル川、セーヌ川に囲まれた内陸交通の要衝でしたが、12~13世紀にこの地域を支配していたシャンパーニュ伯爵は、領地に護衛隊を配置し商人の通行の安全を確保しました。また、この地方の4つの都市で定期的な大市を年6回開催し、年間を通してヨーロッパ中から多くの商人が往来し賑わいました。 大市は1・3・5・7・9・11月に開催され、1回の大市は6~7週間続きましたから、大相撲の本場所を少し長くしたようなイメージですね。 例えば、ベルギーのフランドル地方の毛織物業者、イタリアのロンバルディア地方の金融業者、東方のスパイス商人、クレティアン・ド・トロワのような詩人や知識人が東西南北から集まり交流していました。 ◆中世祭り 「中世祭り」では、この「シャンパーニュ大市」が町全体に再現されます。1000人以上の(開催者側の)人々が、当時の服装に身をまとい、商人、大道芸人、騎士、職人、伝染病患者にまで扮している様子は、まるで中世へタイムスリップしたかのよう。ダンスや歌、数々のイベントが繰り広げられます。参加者も、中世の衣装をひとつでも身に着けて来場すれば入場料が半額になるため、ちょっとした扮装から本格派まで多くの参加者が中世気分を楽しんでいます。 ◆薔薇の町プロヴァン プロヴァンは薔薇の町としても有名です。シャンパーニュ伯爵が十字軍遠征の際にダマスカスからこの地に薔薇を持ち帰り、それが西洋薔薇の祖先だといわれています。プロヴァンではバラのコスメや食品が名産品で、お土産として人気です。薔薇園もあり、ちょうど中世祭りの時期が見頃となります。 ■プロヴァン「中世祭り」(Médiévales de Provins)■ 2018年開催日:6月9日(土)、10日(日) ■パリからのアクセス■ パリ東駅からTransilien (SNCF)直通列車で約1時間30分。
プロヴァンの中世祭り Médiévales de Provins
中世の町として知られるプロヴァン(Provins)は、パリ郊外のセーヌ=エ=マルヌ県の都市です。南仏のプロヴァンス(Provence)と間違えられやすいのですが、全く別の地域です。
毎年6月に開催される「中世祭り」は、中世の「シャンパーニュ大市」を再現した大きなイベント。毎年、2日間で約10万人が訪れるフランスでも大変有名なお祭りです。
◆シャンパーニュ大市
このあたりはモース川、モーゼル川、セーヌ川に囲まれた内陸交通の要衝でしたが、12~13世紀にこの地域を支配していたシャンパーニュ伯爵は、領地に護衛隊を配置し商人の通行の安全を確保しました。また、この地方の4つの都市で定期的な大市を年6回開催し、年間を通してヨーロッパ中から多くの商人が往来し賑わいました。
大市は1・3・5・7・9・11月に開催され、1回の大市は6~7週間続きましたから、大相撲の本場所を少し長くしたようなイメージですね。
例えば、ベルギーのフランドル地方の毛織物業者、イタリアのロンバルディア地方の金融業者、東方のスパイス商人、クレティアン・ド・トロワのような詩人や知識人が東西南北から集まり交流していました。
◆中世祭り
「中世祭り」では、この「シャンパーニュ大市」が町全体に再現されます。1000人以上の(開催者側の)人々が、当時の服装に身をまとい、商人、大道芸人、騎士、職人、伝染病患者にまで扮している様子は、まるで中世へタイムスリップしたかのよう。ダンスや歌、数々のイベントが繰り広げられます。参加者も、中世の衣装をひとつでも身に着けて来場すれば入場料が半額になるため、ちょっとした扮装から本格派まで多くの参加者が中世気分を楽しんでいます。
◆薔薇の町プロヴァン
プロヴァンは薔薇の町としても有名です。シャンパーニュ伯爵が十字軍遠征の際にダマスカスからこの地に薔薇を持ち帰り、それが西洋薔薇の祖先だといわれています。プロヴァンではバラのコスメや食品が名産品で、お土産として人気です。薔薇園もあり、ちょうど中世祭りの時期が見頃となります。
■プロヴァン「中世祭り」(Médiévales de Provins)■
2018年開催日:6月9日(土)、10日(日)
■パリからのアクセス■
パリ東駅からTransilien (SNCF)直通列車で約1時間30分。